子ども達の個性に合わせたサポートで、楽しくスクラップ新聞づくりに取り組める方法をご紹介します。
いきなり理想の型にはめずに、まずは「スクラップ新聞づくり」を楽しみましょう。
その成功体験と満足感から「スクラップの必要性」を子ども自身が自覚します。
「楽しい」「面白い」から、その後もスクラップを継続できるようになるのです。
冬休みのスクラップ新聞づくりにも、大きく期待が持てますね。
<2018年7月更新>
タイプ1:せっかちで落ち着きのない子ども
こういうタイプのお子さんは、何日もスクラップを継続するのは難しいかもしれません。
あらかじめストックしてある新聞を、まとめて一気にスクラップするやり方が向いているでしょう。
新聞は、普通にご家庭で購読しているものでもいいし、子ども新聞でもかまいません。
お子さんが興味や関心を持って取り組めるものを選びましょう。
頑張れば1日でスクラップ新聞を完成させることも可能です。
興味のあるテーマを見つけることができたら、こういうお子さんは夢中になって毎日新聞をくまなく読むようになります。
お子さんが自分で好きなテーマを探せないうようならば、大人のアドバイスが必要です。
スクラップ新聞の作り方は、先にやり方を理解してから始めるよりも「こうやって作るんだよ」と見本を具体的に見せながら一緒に作るやり方で、スムーズに作業が進められます。
タイプ2:マイペースで独特の価値観を持っている子ども
いつスクラップを始めるのか、どのくらいの期間継続するのか、気が向いた時には集中できますが、あまり魅力や必要性を感じない場合には、なかなか行動できないかもしれません。
このような場合は「宿題は、やらなければならない」という課題を理解できれば、やりとげることができます。
理解力と行動力は十分あるのですが、スイッチが入らないことにはどうにもなりません。「やるぞ!」と決意するきっかけが必要です。
何かご褒美があってもいいし、本人の達成感や満足感をうんと強調してあげましょう。
褒めておだてるとその気になりやすいところがあるので、お子さんの得意なことやできたことをうんと褒めてあげるのも大事です。
日頃から得意なこと、こだわっていることに合ったテーマを見つけるところを手伝ってあげるとよいでしょう。
タイプ3:協調性があって自律している子ども
いわゆる真面目なタイプで、集団行動でも協調性があり責任感の強いタイプです。
このような自立したお子さんは、大人が積極的に介入しなくても自分できちんと学習できるので、あまりうるさく催促すると逆効果になってしまいます。
「どんなテーマにしたの?」「すごいね、面白そうだね」「どこまで進んでいるの?」と、常に大人が自分に関心を向けていることを伝えると、喜んで頑張ってくれるでしょう。
ポイントは、本人の自主性に任せるけれど放置しないこと。
「見守っている」「信頼している」「期待している」というメッセージが伝わるように接する事が大切です。
まず先にテーマを決める
テーマの決め方には、次のような2つの方法があります。
- 先に新聞のテーマを決めてからテーマに合った記事を集める
- 新聞を読んで気になる記事を集めた中からテーマをみつける
「スクラップ新聞を作る」という目的に特化すると、ある日の新聞を1つだけ読んで、その中から記事を1つ選んで新聞にする、ということも可能です。
わざわざ何日間もコツコツとスクラップを溜めておかなくても「スクラップ新聞」は作れるのです。
時間(日数)に余裕がない場合には、これも仕方ありませんね。
スクラップの本来の目的は、毎日新聞を読む習慣と、考えて読む、あるいは読んで考えるというところにあります。
そこから、情報や知識を深めていくのです。
先に挙げた3つのタイプは、それぞれ得意なやり方が違っています。
大人の助け方や、かかわるタイミングも違っています。
お子さんの個性に合わせた接し方で、楽しくスクラップ新聞づくりができるようサポートしてあげてください。
購読する子ども新聞の選び方から詳しく解説している記事は、こちら↓
<参考資料>
「 学習新聞の作り方事典」取材の方法から記事の書き方までわかりやすい解説です。
「学習新聞12カ月―子どもと教師のためのらくらく紙面づくり」
この本は、後発の様々な本のネタ元になっている貴重な本です。ぜひご一読を。
著者は、スクラップ新聞の名付け親です。
りょうこのつぶやきでした。
では、ごきげんよう。
アイキャッチ画像出典:iPhone/iPad ゲームアプリ開発