先日、右足首をグギッと痛めてしまいました。腫れ、内出血、痛みで整形外科を受診すると「靭帯損傷」(捻挫)とのこと。
捻挫してもすぐに病院へ行けない場合、サポーターや処置の方法を知っていれば早く苦痛を和らげることができます。
また、軽度の捻挫であっても、その後の悪化や再発を予防するには、サポーターの使用が有効です。
捻挫の応急処置(RICE処置)
次の4つの応急処置のことを、それぞれの頭文字をつなげて「RICE処置」といいます。
出典:ケガのトラブル対処法 | テーピング基礎講座・RICE処置 | バトルウィン™
1.安静:Rest
応急処置で最も重要なことは、テーピングやサポーターなどで患部の安静を保つことです。
痛みや腫れが少ない軽症の場合でも、受傷直後から一定の期間は足首の関節の動きが不安定になっているので、悪化や再発を防ぐためにも、安静を保つことが重要です。
テーピングは専門的な知識と技術が必要なので、素人が行う場合には注意が必要です。
捻挫用のサポーターやテーピング用のバンドが市販されているので、できるだけ早く使いましょう。正しく固定すると、腫れや内出血を予防して痛みも早く和らぎます。
- 痛みの軽減
- 腫れの軽減・予防
- 血管や神経の損傷を予防
しっかり固定:足関節サポーター:捻挫の2度~3度に対応する医療用のサポーター
ほどよい固定:足関節サポーター:1ヵ月返品可(ベストセラー)
2.冷却(冷やす):Ice
受傷直後から、1~3日間は患部を冷やしましょう。クーリングやアイシングといいますが、冷やす処置は炎症に対する共通の処置です。
氷などを使ってしっかり冷やしましょう。
ただし、氷を直接皮膚に当てないように注意します。
サポーターやテーピングの上から氷を当てます。固定するサポーターなどがない時点では、氷をタオルなどに包んで当てるようにします。
当てる時間は15~20分以内にとどめ、患部の感覚がなくなってきたらいったん外します。また痛みが強くなってきたら、再度冷やしましょう。これを繰り返します。
- 二次性の低酸素障害(細胞壊死)の予防
- 腫れの増強を予防
- 痛みの緩和
出典:「スポーツ外傷の応急処置」|日本整形外科学会 症状・病気をしらべる
3.圧迫:Compression
受傷直後で、まだ腫れや内出血がない段階から患部を圧迫する処置をしておくと、その後の腫れや内出血を予防することができます。
圧迫用のスポンジやパッドを当てて、弾性包帯で軽く抑えておきます。
この時、きつく締め過ぎないように注意して、時々足の指を動かしたり爪先をつまんで、感覚や血流を確認します。
4.挙上:Elevation
患部の腫れを防いだり腫れを引かせるために、適切な処置をした後は足を心臓よりも高く挙げておきます。
腫れを引かせると、痛みも和らぎます。
クッションを重ねたり、たたんだ毛布などで、乗せた足が沈まないよう工夫しましょう。
あると便利な洗えるカバーとストラップ付足枕は、腰痛対策にも使えます。
重症の捻挫はすぐに病院へ!
- 腫れがひどい
- 内出血がある
- 痛くて歩けない
- 安静にしていても痛む
このような場合は、できるだけ早く整形外科を受診しましょう。
単なる捻挫(靭帯損傷)だけでなく、靭帯の断裂や骨折の可能性があります。
また、歩ける程度の軽傷の場合でも、1~2週間経つのに痛みが続いていたり関節が不安定だったら、念のため病院へ行った方がよいでしょう。
湿布薬で痛みを抑える
鎮痛消炎作用のある湿布薬で、捻挫の辛い痛みを和らげましょう。
急性期は冷感湿布
受傷後2~3日の間は、腫れや痛みが強く患部が炎症を起こしています。
この時は、冷やす処置が原則です。氷を使って冷やしたり、冷感湿布が効果的です。
▶冷湿布は、こちら。
慢性期は温感湿布
受傷後4~7日間が慢性期の目安です。
この時期は冷やすのをやめて温めると、血流をよくして腫れを引かせ内出血の吸収も早めることができます。入浴やマッサージも効果的です。
▶温湿布はこちら。
セルフメディケーション税制
湿布薬やその他の医薬品の中には、「セルフメディケーション税制」という医療費控除の対象商品があります。
通常の医療費控除との併用はできないので、どちらか一方を選択することになっています。
No.1129 特定一般用医薬品等購入費を支払ったとき(医療費控除の特例)【セルフメディケーション税制】|所得税|国税庁
対象品目一覧は、こちら。
セルフメディケーション税制(医療費控除の特例)について |厚生労働省
足首の捻挫のタイプと治療
- 1度:痛みは軽度で普通に歩ける
- 2度:何とか歩けるが走れない
- 3度:痛くて歩けない
2度以上の捻挫の場合は、3週間のギプス固定を行うことがあります。
また、しっかり固定できるサポーターを使用する 処置でも治療が可能になっています。
3度の捻挫では、手術で靭帯を縫合する場合があります。(内視鏡手術も可能)
捻挫の程度に合ったサポーターを使用して、早期にリハビリを開始するのが一般的な治療となっています。
整形外科で医療用サポーターを装着した後の手続き
整形外科を受診して、医療用のサポーターを装着する処置を行った場合には、サポーターは「装具」としていったん自費で支払わなければなりません。
その後、装具屋さんの領収書と医師の証明書を健康保険会社へ提出して手続きすると、自費の7割が健康保険から支給されます。
- 後期高齢者医療受給者:9割 *2018年2月現在
- 重度心身障害、労災:10割(全額)
医療用サポーターと同じ製品が市販されていますが、市販品を購入した場合には、健康保険の支給対象にはなりません。
ちなみに、私が支払った金額は14,567円でした。自己負担は4370円です。
しっかり固定タイプの同等品を通販で購入すると6000円以上するので、病院でもらった方がかなりお得です。
おわりに
捻挫は、早期の適切な処置で重症化を防ぎ、回復を早めることができます。
私は土曜の夜に捻挫して、日曜日は動けずに痛み止めを飲んで1日寝ていました。
月曜日に病院を受診すると「ギプス」と脅されましたが、断固拒否してサポーターをつけてもらいました。
診察室でつけた途端に痛みが和らぎ、歩くのもかなり楽になってビックリです。ちゃんと靴も履けました。
左右のブレと足首をひねる動作がなくなるだけで、痛みの度合いがまったく違っていました。
もっと早くサポーターを使っていれば・・・と悔やまれます(笑)
こんな前腕プロテクション(特許取得)付の杖を買いました。
自力でもゆっくりなら歩けるのですが、この杖があるとものすごく楽なのです。
左足と腰への負担が激減します。
手のひらが痛くならないグリップで510gという超軽量のすぐれモノ。
特許取得の前腕プロテクションで、安定性バツグン。
頼れる相棒です。
りょうこのつぶやきでした。
では、ごきげんよう。
アイキャッチ画像出典:捻挫による足首の痛みは何科を受診するべき?整形外科と整骨院の違いとは?? – 柔道整復師がお伝えする正しい痛みの治し方