目は口ほどに物を言う。感覚システムのどれをメインに使っているかが、目の動きで判断できます。相手の視線の動きをよく観察してみましょう。
視線が右上に動く(本人の左上)
「記憶された視覚」にアクセスしています。実際に見たことのあるイメージを思い出しています。
視線が左上に動く(本人の右上)
「創造された視覚」にアクセスしています。実際に見たことのないイメージを創り上げています。
視線が右横に動く(本人の左横)
「記憶された聴覚」にアクセスしています。実際に聞いた事のある声や音を思い出しています。
視線が左横に動く(本人の右横)
「創造された聴覚」にアクセスしています。実際に聞いたことのない声や音を創り上げているのです。
視線が右下に動く(本人の左下)
「内部対話」にアクセスしています。内部対話とは、声に出さずに自分の心の中で話をしていることをいいます。
たとえば、相手に「今日も失敗してしまった」と3回心の中でつぶやいてくださいと伝えます。次に「自分を励ますとき、あなたは自分にどんな声かけをしますか?」などという質問をしたときに、相手の目は右下に動くでしょう。
視線が左下に動く(本人の右下)
「体感覚」にアクセスしています。触覚・味覚・嗅覚を使ったり、感情を感じたりしています。
たとえば、「からだの中に重い感じがあるとしたら、どの辺で一番重さを感じかすか?」という質問や「砂浜を裸足で歩くと、足の裏はどんな感じですか?」というような質問をすると、相手の目は左下に動くでしょう。
その人特有の目の動きのパターン
視覚・聴覚の左右の区別は「過去と未来」ではなくて「記憶と創造」です。実際に見たり聞いたりしていなくても、写真や映像で知っていたり、CDやTVなどで聞いた音も記憶に残っているので、その記憶のイメージにアクセスしているのです。
この目の動きは、相手を知る手がかりのひとつです。絶対にこの通りに反応するとは限りません。また、その人特有の癖のような反応もあるでしょう。単純に決めつけないように注意が必要です。
視覚タイプの人は、視線が上に動くことが多くなります。聴覚タイプの人は視線が横に動きやすいでしょう。体感覚タイプの人は視線が下に向くことが多くなります。このような目の動きの特徴から、感覚システムのタイプを見分けることもできるのです。
体感覚タイプの人は、考えるのに時間がかかるので、答えを急かさないように待ちましょう。
- 妻「最近、帰りが遅くて仕事が忙しそうね」
- 夫「そうなんだよ。(妻からは右上・本人の左上を見て)昨日も朝からずっと会議だったんだ」
- 妻「夜遅くまで会議だったの?」
- 夫「(妻からは左上・本人の右上を見て)夜は、取引先の接待だったから・・・」
夫の目の動きから判断すると、朝から会議だったことは実際にあった事実でしょう。右上が「記憶された視覚」にアクセスしています。夜の取引先との接待は、左上の「創造された視覚」にアクセスしているので、もしかしたら嘘かもしれませんね。
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りょうこのつぶやきでした。
では、ごきげんよう。