あなたは、イヤなことをはっきり「イヤだ」と断ることができますか?NOと言えない人は、一生毒のある人につきまとわれるでしょう。
子供が好きな玩具を持っている。その大切な玩具を「貸して」と言う子がいる。そのときに「イヤだ」と、正直に自分の気持ちを伝える子供が自分を守っている。
自分の気持ちを正直に伝えたので、その子は満足している。心の満足した子は優しくなれる。人への思いやりも出る。そして友達とうまくつき合っていく。
これはわがままではない。わがままは人のものを欲しがること。「これも欲しい、あれも欲しい」がわがまま。
無理をして迎合して貸してあげる子は不満になるし、その後、不愉快である。もっとはっきりと言えば、憎しみをもつ。
精神病の治療論の大家であるフロム・ライヒマンは、「犠牲を払えば憎しみが出る」と述べているが、その通りである。心の底に憎しみをもった子が、他の子とうまくつき合えるはずがない。
「あなたを傷つける人」の心理加藤諦三(かとうたいぞう)PHP文庫
ISBN4-569-66470-9
あなたに害を及ぼす毒のある人は、あなたがイヤと言えないことをちゃんと見抜いています。だから、あなたを狙うのです。どんなに無理難題を吹っ掛けても、こいつはおとなしく従う、とたかをくくっているのです。
そういう人との密着を解消するには、キッパリとあなたが主張する以外に方法はありません。
わたしのかつての上司は、金沢からやってきたとんでもないマイペースの人でした。人に対する好き嫌いが激しくて、いつも敵を作っては戦っていました。合理的で面倒見がよく優しい面もあるのですが、どうにもならないわがままで部下を振り回すのです。
年度末に、病棟の購入品の年間集計リストを作るよう言われました。費目別に分けて見やすいようにA4用紙を横にして資料を作成しました。
すると、「なんやこれは。縦にしないと資料を綴じる時に不便や」と、まさかのダメだし。縦書きなら見開きで1年分の集計表にした方が見やすいかな、など苦労して用紙を縦にした資料を作り直しました。
ところが、「横の方が見やすい。なんで縦にしたんや」と!さすがのわたしもブチ切れた(笑)「何言ってるんですか!〇さんが、横を縦に直せと命令したんですよ!先に渡してある資料をちゃんと見てください!」と、ナースステーションでスタッフの前で怒鳴りました。そんなこと、後にも先にもそれ1回きりでしたが。「そうやったかね~」と悪びれもせずにあっさりしたものです。
それ以来、理不尽な命令はピタリとなくなりました。でも、わたしの代わりに別のスタッフが被害に遭うハメになってしまいました。
自宅に私を招いたり、友だちの子どもへウチの子の洋服のお下がりをあげたり。その赤ちゃんを預かって子守りをしたり。自分のやりたいことは喜々として行動します。
強くなるとは、喧嘩をすることではなく、自分をもつこと、自分を守ることである。そして自分の意思をきちんと相手に伝えながら、相手に対する思いやりを忘れないことである。これがコミュニケーションなのだが、迎合する人はこれができない。
そしてストレスから燃えつきる。強くなるとは、コミュニケーションの中で物事を解決できる人間になるということである。人と会えば嬉しいことばかりということはない。相手も感情があるからどうしてもイヤなことはある。人生で大切なことは、それをコミュニケーションの中で解決することなのである。
そして何よりも自分のある人は、きずな喪失症候群の人から狙われない。
「あなたを傷つける人」の心理加藤諦三(かとうたいぞう)
ISBN4-569-66470-9
強いことをガツンと言えない人は、「自分がそうされたら辛い、傷つく」という恐れを持っています。だから遠慮して面と向かって対峙できないことが多いのです。我慢は弱さであり、ストレスを増強させます。その恐れを乗り越えて、明確な一言が必要です。自分が思い込んでいるだけで、相手はそんなことを気にも留めない。それどころか、そういう本音を求めている場合だってあるのです。感情的な暴言ではないのですから、きちんと自分の気持ちや考えを伝えてみましょう。
毒のあるズルい人は、相手から正当に自己主張して反論されると、もう二度とその人を操作するようなかかわりはしなくなります。面倒臭いからです。その辺はいたって単純なことが多い。一度歯向かったが最後、徹底的に打ちのめされるということは、ほぼありませんので安心してください。職場や学校などでは、他にいくらでも手軽なターゲットがいるからです。動物的な嗅覚でかまう相手を見つけますが、「お!?」と見込み違いだとわかればけっして深追いはしません。ずる賢いから。
周りをよく見てください。毒のある人が距離を置いてあまりかかわらない人が必ずいるはずです。その人の言動をよく観察してみましょう。真似して役立つヒントがあるはずです。
学校でのイジメについては、独特の背景と状況があるので、また別の機会にお話ししますね。
先日の記事に、ブックマークでコメントをくださった方がいらっしゃったので、この記事を書きました。答えになっていれば嬉しいのですが。
ありがとうございます。
そして、こんな人には要注意。
上司の側から「なぜ部下の相談や訴えに適切に対処できないのか」という記事です。自分が伝えるときの参考になるでしょうか。
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りょうこのつぶやきでした。
では、ごきげんよう。