職場の上司が「叱咤激励」するタイプだったら。あなたは、どう感じますか?ひたすら「頑張れ!」とハッパをかける上司は、一歩間違うと「パワハラ」で訴えられかねません。もちろん「そんな(権力を笠に着る=威張る)つもりはないのに・・・」は通用しない。声高に怒鳴るやり方は、怒られているように感じて萎縮してしまいます。
部下の受け取り方の違い
上司から言われた厳しい言葉。それを、どのように受け取って意味付け(解釈)するかは、人によって違うのです。
- Aさん「わたしは期待されている」「やればできるんだ」「頑張ります!」
- Bさん「また怒られた」「わたしは何をやってもダメ」「すみません・・・」
- Cさん「ああ、また熱くなってる」「うるさいけど仕方ない」「わかりました」
Aさんの場合は、何も問題はありません。叱咤激励されることは、Aさんにとっては「自分は認められて期待されている」という満足感につながるからです。上司の思惑通りに叱咤激励は効果をあげているわけです。
ところがBさんの場合は、正反対です。「自分は役に立たないダメ人間で、仕事ができない」と自分を悲観し、やる気も自信もなくなってしまいます。それなのに、毎日毎日ことあるごとに叱咤激励され続けたら「もう、やめて!」と叫びたくなるでしょう。
Cさんは、ちょっと「ウザい」くらいは感じていますが、それが怒りや非難には発展しません。上司は「そういう人」と認識しています。干渉されて自分のペースを崩されないように、一定の距離をとってマイペースを貫きます。
3人に対する上司の反応
そして、この上司は3人のことをどう思っているでしょうか?
- Aさん「いつも元気で意欲がある」「頼もしい」「素直で明るい」
- Bさん「すぐに謝る」「仕事が遅い」「暗い」
- Cさん「とらえどころがない」「自分をバカにしている気がする」「無表情」
Aさんは、きっと上司のお気に入りですね。Bさんは、仕事をこなせないお荷物と感じているでしょうか。Cさんのことは「今どきの若い者は」的な発想でしょう。
コミュニケーションがうまくいかないとき
いつも怒りんぼの上司を、今更変えるのは絶対に無理ですね。では、一番辛い思いをしているBさんは、どうしたらいいのでしょう。
- 上司は自分にダメだしをしているのではない、と考えを変える
- 上司は励ますことで自分を育てようと期待している、とプラスに考える
- 具体的に頑張るポイントを上司に質問する
- この上司は、いつも怒ってばかりではないことを思い出す
- 仕事の指摘であって自分の人間性を否定するものではないと納得する
- こういう方法しかできない人なんだと受けとめる
自分が変わるしかないのです。そして、変わることは簡単です。まずは、考え方や気持ちを変えてみましょう。そうすると、自然に行動も変わってきますから。
4人のタイプの特徴
- 上司:視覚優位型(NLP)、Aアクティブ・グループ楽観派(サイグラム)
- Aさん:視覚優位型(NLP)、Aアクティブ・グループ楽観派(サイグラム)
- Bさん:体感優位型(NLP)、Fフィーリング・グループ慎重派(サイグラム)
- Cさん:聴覚優位型(NLP)、Mマインド・グループ慎重派(サイグラム)
NLPとサイグラムの相関は、わたしが考えたものですので、専門家が判断すると違っているかもしれません。けれど、4人の「感じ方のタイプ」と「表現方法のタイプ」の違いがおわかりいただけたでしょうか。
このように、タイプが違えば、受けとめ方も反応の仕方も違っています。違うんだ、ということをまずわかってください。違う相手に伝えるには、自分の方が相手に合った伝え方や反応をすればいいのです。
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どうやったら部下に伝わる指導ができるか?
りょうこのつぶやきでした。
では、ごきげんよう。