小学生新聞づくりで、いちばん楽しいのは「見出し」を書くことではないでしょうか。
普通の新聞とは違って、自由に個性を表現できる部分です。筆記用具の種類やデザイン、装飾の工夫にアイディアが光ります。 PCでは出せないあたたかみと味があります。
実際の手書きの例をごらんください。
▶小学生新聞の作り方 ―もくじ― - コミュニケーションBLOG
どのデザインがお気に入り?
「見出し」を強調するテクニックのいろいろです。
これは、新聞の題名(題字)にも応用できるのでぜひ使ってみてください。
【シンプルな黒文字のバリエーション】
- ペンの太さを変える
- ペンの種類を変える
- 本文用の細字ペンで太く大きな文字を書く
本文の文字より太くて大きな字で書きましょう。
ペンの太さや種類を変えて書く方法と、本文を書くペンでも外枠を囲ったり内部を塗りつぶして太い字を書くことができます。
個人的には筆文字も好きなのですが、小学生新聞ではあまり見かけませんね。
筆文字といえば「伝筆」(つてふで)という文字があります。
これは、文字と絵が合体したような形と色で、気持をやさしく表現できる書き方です。
出典:ボードマスター | 筆記具 | サインペン・マーカー | ボードマーカー | 製品情報 | PILOT
丸芯は、ほぼ同じ太さで文字を書けますが、平芯の場合は文字の縦横の幅を変えて雰囲気を変えることができます。
【文字に色をつける】
黒い見出しではなく、字そのものを色つきにして目立たせる書き方です。
文字の色を統一してもいいし、1文字ごとに色を変えるやり方もあります。
紙面全体の雰囲気と記事のバランスに合わせて色を選んでいきましょう。
【文字に飾りをつける】
- フチどり
- 影
- 点や線を足す
フチどりは、太さ、色の組み合わせや線の位置などでさまざまな変化が楽しめます。
影は、黒い文字にグレーの影をつけると、立体的に強調されます。
点や線をつけた文字は、カジュアルでポップな印象なので、記事の内容や雰囲気に合わせて選びましょう。
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【文字をイラストにする】
見出しのキーワードになる1~2文字を、デザイン文字にする方法もあります。
これは、けっこう楽しい作業ですね。
- 鉛筆で文字を書く
- 消しゴムをかけて薄くする
- 文字の形になるようにデザインを描く
- 消しゴムでかなり薄くする
- 色鉛筆で描いてゆく
- 仕上げ(鉛筆を消す、色の濃さの調整)
【文字の背景を飾る】
見出しの背景だけでなく、記事欄の背景も薄く色鉛筆で色分けしている新聞を多く見かけます。
左から、コピック(ベタ塗り)、クレヨン、色鉛筆、コピック(図柄)で描いています。
「書体」と「フォント」って同じじゃないの?
アナログとデジタルの違いはありますが、現在ではほぼ同じような意味として使われていることが多いようです。
しかし、それぞれの言葉のルーツと歴史にこだわりがある方は、混同するのは許せないかもしれません。
「明朝体」や「ゴシック体」は、手書きの見出し文字の参考になります。
【書体:Type face】
もともとは、文字デザインのグループにつけられた名前でした。
まだ、紙にインクで印刷していた時代の活版印刷に使う金属製の活字の「文字デザイン」の種類を表す言葉だったのです。
これは、毎日新聞の書体です↓
画像出典:和文フォント大図鑑 [新聞書体]
「明朝体」「ゴシック体」でも、それぞれ微妙な特徴があって同じではないですね。
【フォント:digital font】
本来は「書体」と同じ意味です。
PCが発達・普及してPC画面で文字を表示したり本や新聞の印刷を行うようになり、印刷に利用できる「書体データ」という意味でも使われるようになりました。
この記事、面白いです↓
「新聞づくり」に思うこと
最近のコンクールの受賞作品をみると、全体がカラフルで小さなイラストがいたるところに散りばめられています。
小学生らしくわかいらしくてほのぼのするのですが、より「新聞らしさ」に近い作品に出会うと「お、やるな!?」とほほ笑んでしまう自分がいます。
中学生以上の作品との差が大きいと感じるのですが、楽しみながら「新聞」に慣れるには必要な通過点なのでしょう。
「新聞」のポイントは、あくまでも「記事の内容」とその「伝え方」です。
その2つをクリアするには、考える力と書く力(表現力)、想像力と行動が不可欠です。
だからこそ、「新聞づくり」が子どもの成長に及ぼす効果は大きく、貴重な総合学習といえるのですね。
私の父は82歳ですが、3年前にプレゼントしたお下がりのPCで「自分新聞」を月2回発行しています。
たまたま「新聞」のアプリケーションが装備されていたのをみつけて、すっかりはまってしまいました。もともと手紙を書くのが好きな父ですから。
離れている孫たちに送るのも、楽しみのようです。
「新聞」の授業やコンテストは、「新聞づくり」のひとつのきっかけです。
けれど、これは一生涯楽しめる応用自在の技術です。
せっかく出会った「新聞づくり」が、子どもたちの人生を豊かにしてくれることを信じています。
りょうこのつぶやきでした。
では、ごきげんよう。
アイキャッチ画像出典:【活版印刷/活字印刷の新聞社】なんだか尊くて夜中に泣けてきた。 - 文具朝活会・文具祭り主催者の文房具ブログ~BUNGULOG